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2011年11月10日 (木)

Baldur's Gate が一番?

 これはどう解釈すればいいのだろうか?

 http://www.eurogamer.net/articles/2011-11-08-game-devs-favourite-is-baldurs-gate

 the World Gaming Executives networkなる団体は4年くらい活動しており、3万人のメンバーを擁しているとのこと。メンバーは主としてヴィデオゲーム開発者なのでしょうか。
 そこのホームページを見てみると、"The Business Network Hub for the Worlds Gaming Elite"とある。ヴィデオゲーム業界人コミュニティのための活動を狙いにしているようだ。

 そのうち開発者1000名が、WGE magazineの創刊企画にあわせ、オールタイムのヴィデオ・ゲームトップ20を選びました、というリストが次。ちなみにWGE magazine自体の購読はフリーだが、下のリストが載っているだけであった。

 困ったらランキング、この手の企画はいくらでも目にします。ただし編集者個人・グループによるもの、読者の投票によるものはあるが、開発者の投票というのは稀かもしれない。

1.Baldur's Gate series (1998)
2.Diablo series (1996)
3.Curse of Monkey Island series (1997)
4.Shadow of the Colossus (2005)
5.Mass Effect series (2007)
6.Batman: Arkham Asylum (2009)
7.StarCraft (1998)
8.The Legend of Zelda (1986)
9.EverQuest (1999)
10.Devil May Cry (2001)
11.Tomb Raider series (1996)
12.BioShock (2007)
13.Metal Gear Solid (1998)
14.World of Warcraft (2004)
15.Deus Ex (2000)
16.Super Mario series (1985)
17.Call of Duty: Modern Warfare (2007)
18.Silent Hill  (1999)
19.Assassin's Creed (2007)
20.Deadspace (2008)

 シークエルなどシリーズものはひとまとめにされている。
 色々な見方があるでしょう。

 例えば一般的なジャンルわけ。
 20位までにMMORPGはEverQuestとWorld of Warcraftのふたつ。
 RPGは(境界線があれだけれども)、Baldur's Gate series、Diablo series、Mass Effect seriesで3つ、The Legend of Zeldaを入れたければ4つ。
 FPSは、BioShock、Call of Duty: Modern Warfare、Deadspaceと3つ。
 その他は、自然な流れでアクションが優勢ですが、各ジャンルのトップランナーたちが並んでいる感じでしょうか。アドヴェンチャー(2、18)、プラットフォーマー(16)、ステルス・アクション(13、15)、RTS(7)とか。

 開発メーカー。Blizzard強し(2 7 14)。以下BioWare(1、5)、任天堂(8、16)、コナミ(13、18)。国籍でもまだまだ日本は踏みとどまっている。

 プラットフォーム別は、なにしろゼルダ、スーマリのように自社マシン・エクスクルーシヴがあるからあまりあてにならない。マシン自体の世代も大きく変わっている。でもPCがまだ優位な感じはしますね。

 個人的には、この中で知識すらゼロなのがCurse of Monkey Island だけでした。一度もプレイしたことがない(触ったことすらない)のはそれに加えてEverQuest、Silent Hill。
 理由は順番に、「だってそれ大人向けなの?」、「MMO食わず嫌い時代」、「怖そう」。

 EQはともかく、他ふたつはちょっとはやってみないといけなくなっちゃいました。

 一番最初に感じた違和感は、まだ"Baldur's Gate"が一番なのか・・・、というところですね。
 玄人筋が、RPGというニッチ・ジャンルの作品をいつまでも一番目に推すというのは、いかなる理由なのだろうか。
 私なりの解釈を書いておこう。

 時代で切り分けるとわかりそう。上には一番最初の作品のリリース年を調べて書いた。ただし、「長寿シリーズ」が多いのでこれは実は補正がいる。
 例えばゼルダ。FCの1986年と書いてあるが、ガイジンの開発者が投票しているんだから、本来は"A Link to the Past"(1991)か、"Ocarina of Time "(1998)なのかなあとか。
 スーマリも、1985年のFC/NESオリジナルつうか、SFC/SNES"Super Mario World"(1990)かなあとか。Baldur's Gate も間違いなく"II"(2000)のほうが好評。

 つまりですね、投票した開発者の人たちが何歳だったかが重要だと思うのですよ。きっとコア世代があるのだ。 

 マリオ、ゼルダを補正してもしなくても、20世紀末期に山がありそうなのがわかりますよね。もうひとつはごく最近のベストセラーたちの山がありそう。  
 なぬ、わからん? 並べ替えよう。

16.Super Mario series (1985)
8.The Legend of Zelda (1986)

2.Diablo series (1996)
11.Tomb Raider series (1996)
3.Curse of Monkey Island series (1997)
1.Baldur's Gate series (1998)
7.StarCraft (1998)
13.Metal Gear Solid (1998)
9.EverQuest (1999)
18.Silent Hill  (1999)
15.Deus Ex (2000)
10.Devil May Cry (2001)

14.World of Warcraft (2004)
4.Shadow of the Colossus (2005)
5.Mass Effect series (2007)
12.BioShock (2007)
17.Call of Duty: Modern Warfare (2007)
19.Assassin's Creed (2007)
20.Deadspace (2008)
6.Batman: Arkham Asylum (2009)

 これでわかるかな。
 お、自分でも気がつかなかった世界も見えてきたな。

 まず予想していたほう。
 20世紀末期にヴィデオゲームをメチャクチャ遊んでいた(にきまってますね、開発者なんだから)世代は、それから10年以上たっているわけです。PCが手に入るのがだいたい大学生時代だったとして今30歳代になってますね。 開発者の彼ら(彼女ら?)の多感な時期、膨大な時間を費やせる時期に遊んだタイトルが並んでいるのだと思う。

 一言で言ってしまうと、"Diablo"前後で大きく違う世界になった。ここに一つメルクマール(merkmal)があるのでしょうね。安物マウスを大量に購入し、何個もぶっこわしながら延々と遊べる人たちがいた。
 そしてそれにひきずられるようにPCでゲームを遊ぶことがごく普通になっていく。運良くというか、その時期にリリースできた"Baldur's Gate"シリーズはとおしてプレイするだけでも数十時間以上、全ての展開を見たいとなると数百時間もかかる作品です。膨大な時間を費やすことができるプレイヤーたちにとっては至福の時間だったのでしょうか。

 それ以前は、ヴィデオゲームの中興の祖である任天堂を擁する日本が輸出大国であった。"Diablo"の時代から彼我の相対的な位置関係、流れが変わっていったわけです。
 エポックメイキングなゲームで社会的なインパクトも大きいはずの"Civilization"(1990)、これも年代を補正するとシリーズの完成型となった"Civilization II"(1998)、あるいは"Ultima Online"(1997)なども同時期ですね。リストからは漏れてしまっているけど。
 こうしたリストでは編集者が選んでも読者が選んでも必ず上位に入選する"Half-life 2"(2004)が見当たりません。でもシリーズ初代"Half-life"は1998年リリースなのでコアの時代に含まれている。
 同じく人気投票の常連、"Grand Theft Auto"(1997)にはじまるGTAシリーズも漏れている。こうしてみると、このたかだか数年のスパンがヴィデオゲームにとって異常な時期であったことはおわかりいただけるのではないか。 ただ、なぜHL2とGTAというオールタイム・ランキングの定番が開発者に選ばれなかったか、そういう考察は門外漢の私にはちょっと荷が重い。

 それから並べなおして気がついたこと。
 やっぱ2001年のあの事件は大きかったのかなあ、ということすね。どうも断絶があるようです。リストには(事件の影響が直接はないかもしれない)日本人作家のものもありますので、アメリカ人がへこみ倒していたという前提で考えると、概ね2007年リリースの作品くらいまで影響が続いていたのかな。

 その空白の時代にリリースされたゲームは(2001年のあの事件以前から開発されていたとしても)、「ゲームなんぞで遊んでいる場合じゃない」と不当に低く評価されている(あるいは意識から消されている)のかもしれない。
 各ゲームサイトのGame of the Yearで見てみると、2001年は"Grand Theft Auto III"と"Halo"。2002年はとてもわかりやすく"Final Fantasy X"、"Metroid Prime"、"Ico"と和製が割拠。2003年は"Call of Duty"の年。2004年は"Half-life 2"一色です。2005年は"Resident Evil 4"(バイオハザード4であってる?)で2006年が"The Legend of Zelda: Twilight Princess"、"The Elder Scrolls IV: Oblivion"、"Gears of War"などなど。 

 当然オールタイムに選ばれてもおかしくないものもありながら、一方で日本勢が目立ったりもする。
 
 それとも、別の理由があるのかもしれません。優秀な開発者世代がサイクリックに生まれるとしたら、たまたまその時代に重きを置く開発者層が薄いだけだったのかもしれない。FCは1983年リリースですが、欧米ではNES(FCの欧米版)が1985年にリリース。10年足して1995年あたりがそれで遊んだ世代が30歳代になっている頃ですから、上のオールタイムが異常に密集している時代の説明になるかもしれない。さらに10年たって、その連中が40歳台で資金も権力も手に入れ、今度はプロデューサーとして活躍とかね。
 あるいはプラットフォームが切り替わる時期だったのかもしれない。

 これ以上言うには、膨大なリストを年代別に並べなおしたり、他のランキングと比較したりしないといけません。そこまでやる義理もないかもしれない。

 ニッチ産業のRPGが一番てのはどうゆうことよ、と思って考えてみた次第です。 

 
 

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