フォト
無料ブログはココログ

« 画像で一言。 | トップページ | The Witcher 2 ようやくクリア。 (2) »

2011年10月25日 (火)

The Witcher 2 ようやくクリア。

 長く中断していた"The Witcher 2"をようやくクリアして、その感想でも書こうかと思ったが、どうやら長くなりそうだ。どうも、自分でもよくわかっていない世界で他のRPGの物語とは「何かが違う、そして自分はそれをあまり受け入れられない」という感覚がある。かなり実存的な(!)判りにくい話になりそうだが・・・。
 物語の核心的なネタバレは避けています。

 前作"The Witcher"は、BioWareエンジンを使って波蘭のBioWareフリークが作ったRPGという触れ込みだったので、2007年10月のリリース直後にPC版パッケージを購入した。

 しばらく遊んでいたが、当時リアルが忙しかったこともあって途中で放り投げた。だが、リアルが忙しかろうが、本当に面白いものは時間を作っても遊ぶはず。今思えば、私が放置したのには二つの理由があった。

 ひとつは「英語のセリフがさっぱりわからん」というもの。急に英語が読めなくなったのか・・・、と心配になったが、ゲームサイトではアメリカ人もかなり怒っていた。波蘭語か独語かしらないが、そこから英語に翻訳する水準の問題であったそうだ。

 モンスター・ハンターのミュータントと言う設定やプロット自体は非常にそそるものであったが、ゲーム・システム自体もさほど感心するものではなく、だいたいAuroraエンジンでアクション・へヴィーなのは無理だよな、と思った。そもそもTRPGのDnDゲームをCRPGに移植するため開発されたエンジンであるから、見た目はどうあれ発想は2Dである。

 そのせいか、コンバットの感覚がとにかく「ねとねと」している。主人公ゲラルトは地べたを「ずるずる」這いずり回る感じで戦う。これはあまり心地よいものじゃないし、とにかく思ったとおり動かすのに一苦労する。それが放り投げた二つめの理由。 

 だが、丁度CRPGが「冬の時代」であったこともあり、The Witcherは大手ゲームサイトでもそれなりの高評価を得ていたし、(英語翻訳の関係ない)独語圏などでは上々の売り上げを達成したようだ。
 資金の目途がついた開発元CD Projekt REDは、ほぼ一年後の2008年9月にEnhanced Editionを出した。

 英語翻訳は(GameSpotによれば翻訳だけじゃなく元の文章も)完璧に見直されていたし、ゲームプレイやグラフィック面もエンハンストされ、追加コンテンツもあった。
 ゲームプレイの根源的な「ぬるぬる」感はやはり残っていたが、ストレスはだいぶ減った。GameSpotいわく「ガラスの表面のように滑らかな」コンバットというのは、まさにそこが開発者の狙いであったことはよくわかるが、ちと褒めすぎだと思うけどね。でもだいぶましになった。

 オリジナルを持っている私は、本来無料でこのエンハンスを受ける権利があったのだが、結論から言うとEnhancedもパッケージを購入した。
 これは今回The Withcer 2でも経験してしまったが、とにかく彼らのWebサイトの意味不明なつくり方とか、どうして分割する必要があるのかわけがわからないファイル管理とか、複雑怪奇なインターナショナルのヴァージョン管理(不在)とか、「ぬるぬる、どろどろ」どころか一歩も前に進めないような世界だったのだ。
 やっと必要なファイルを特定し、ダウンロードしてインストールしても動かない。おそらく大画面ディスプレイに対応させるには特別の措置が必要だったとか、そんな話だったのかもしれない。面倒くさくなって金の力に任せた。

 The Witcherシリーズには市販の攻略本(オフィシャル・ガイド)が存在しない。売り上げ規模のせいで出版社から相手にされていないのか、そもそも企画開発文書全部が波蘭語で書かれているので(英語圏の)編集者に読めないのか、それとも敢えて内製化する方針なのか。どういう理由かわからないが、そのときも、今もない。
 だが、Enhanced Editionのほうにはプロット全部を丁寧になぞり、クエストもすべて謎解きしてある美麗な(ちゃんとした英語の!)ブックレットがついてくる。それがもらえたからお金払った価値はあった。

 ぶっ壊れたPCを買い換えていたので、一年前に中断したセーヴファイルもどこにやったか忘れた。だから一から遊びなおした。今度は澱みなくプレイを進めることができ、あのダークな世界を隅々まで堪能したのだが、エンディングの手前で急停車してしまい、また長い間(なんと二年間だ)放置することになった。

 The Witcher 2のリリース時期(2011年5月)が発表され、前作のセーヴファイルをインポートできるという話を聴いて、急に思い出した。
 何かの理由で中断したのだから、一時はもう諦めてマッサラでThe Witcher 2を遊び始めようかと思ったが、チャンスを逸するのが、だんだん惜しくなってきた(笑)。

 今回はファイルも見つかって、どこで中断したかも思い出した。

 プレイした方ならおわかりのとおり、そうでない方にもネタバレにならない程度に言うと、スコイテル(Scoia'tael)なる少数種族(被差別種族)のノン・ヒューマン(ドワーフとかエルフ)に同情的に行動するか、敵対的に行動するか最終的に決めるところ。

 決めかねずにうんうん唸ったあげく二年も放置した? いやそうではない。
 RPGならごくごく普通、定番、もっといえばあまりに陳腐な二項対立の分岐だ。

 「そんなの、どうでもいいかな」と思ったのだと思う。「ふーん、そうなの?」って感じ。

 そして嫌気がさした。

 Dragon Age 2では、結果的に意味のない見掛けだけのフェイク分岐があまりに多いことにぶちきれているファンが大勢いたが、ここで言っているのはそれでもない。そっちは「あたしの判断聞いといて、結局ガン無視かよ!」という怒りだ。それはもちろんわかる。リアルでそんなことされたら、誰だってぶちきれる権利がある。それをひねれば、お笑いの重要なネタにもなる。人の話を聞かないキャラは不滅のボケだ。

 わかるし、私なんかDA2のリアンドラのくだりは「判断も聞かないし、そもそも結果をなんとか変えようと努力すらさせない」点にぶちきれたのだ。「努力が必ず実るようにしろ!」というのじゃない。こどもじゃないんだから。とどのつまり結果は同じでも「無意味だろうが不可避だろうがなんだろうが、なんとか、もがかせて欲しい」だ。

 The Wicher の分岐は物語にきちんと反映される。中には立ち消えになってしまうものもあるが、Dragon Age: Originsほど複雑怪奇に分岐するわけじゃないから、トレースするのは楽だ。

 うかうかしているとThe Witcher 2が発売されてしまう!という焦りを原動力にして、その後のプレイは爆走につぐ爆走で終わらせた。と言っても中断したのはクライマックスの手前なので大した時間がかかったわけではなかったと思うが。
 でも、そういうモチベーションがなければ、やっぱり中断したままだっただろう。

 ここから、私はうんうん唸ることになる。なぜ、The Witcherのスコイテルのくだりにコミットできなかったのか? そこはThe Witcher 2にも引き継がれる点であるが、やはり同じように、私にはどうでもよかった。

 コミットできなかったのは、差別・被差別のテーマじゃないと思う。The Witcher 2では、それが依然重要なテーマのひとつであるとはいえ、王族たちを含む権力者たちの醜い争いが前面に出てくるせいもあって、だいぶ物語の背景のほうに後退する。そのテーマがいやなら、The Witcher 2の物語にはもっとコミットできたはずだ。

 私がどうしても心からコミットできない理由は、おそらくではあるが、主人公ゲラルト自身が、この物語の完全なる傍観者であるからかもしれない。

 ゲラルト自身、ミュータントであるから差別の対象だ。だが一方でモンスター・ハンターという「職業」、ないしは「任務」を帯びている。それは住人の安全な生活に欠かせない。
 つまり彼は、この世界の住人から侮蔑と畏怖の両方を受けている。

 同じような存在にウィッチ(魔女)、ソーサラー(魔術師)がいる。魔女の場合、住人から忌避されながらも、住人たちの生活にどうしても欠かせない部分も担っている。例えばエクソシスト(蟲(むし)払い、悪魔祓い)、例えば治療者。
 差別・被差別の話にはこれ以上深く踏み込まないが、こうした二面性はアンタッチャブルの大事な点だと言われている。

 ソーサラー(ソーサレス)は、例えばThe Witcer 2にも引き続き登場するヒロインのトリス・メリゴールドがそうだが、この世界では魔法を取り扱える者は非常に稀な存在である。そして被差別の立場をばねにして、強力な魔法を必要とする権力者たちに取り入ることが多く、今では隠然たる権力を行使するギルド的な組織(カウンシル・オヴ・ソーサラーズ)を形成している。なお、ゲーム中に登場する魔術師はなぜか美形(しかも巨乳!)女性が多いが、カウンシルは元々はブラザーフッド・オヴ・ソーサラーズという組織であったそうなので、プレイヤーへのただのアイ・キャンディー的な意味かも(笑)。

 さて、The Witcherの物語前半で、ある魔女の運命がゲラルトの手に委ねられる。このくだりはとても印象的だ。被差別であるゲラルトは、同様にいわれなき差別・糾弾を受けている魔女をどう取り扱うのか。彼女に対する住人のリンチを見過ごすのか、それとも住人たちを傷つけてでも救うのか。
 たとえ陳腐であっても魅力的なエピソードだ。私は100%コミットできていたと思う。
 今調べたら、クエストのタイトルは"Lesser Evil"。そのまんまだ。

 その他、親の因果が子に報い、化け物に変身する呪いに出生時に祟られた高貴な女性とか、ライカンスロープに感染した人狼であるとか、「異形」であるものに関するエピソードがいくつかある。それらもゲラルト自身が異形のものであることと、ウィッチャーとして異形であるものを打倒しなければならないという、分裂気味の立場、あるいはカルマにひきつけてコミットすることができる。殺すか、それとも救うのか。

 ウィッチャーの物語とは、本来こういう物語だったはずだ。

 ところが少数種族であるスコイテルは、ゲラルトと同様に被差別ではあるが、その立場は政治的なものであって、本来的なものではない。つまり、体制が違えば非主流種族は主流になりうるのに対し、ミュータント、ライカンスロープ、祟られし者などは常に差別の対象であるから。

 そしてゲームでは、上述の分岐のどちらでも成立する様に、プレイヤーが選択に理由づけできるように、彼らに政治ゲリラ、「過激派のテロリスト」というレッテルをはる。だから、いわれなき種族差別に憤る彼らに同情的であるのも「正義」だし、彼らが暴力で体制破壊をもくろむことに憤慨するのも「正義」なわけだ。

 長くなったので、一旦切ります。つうか、うろ覚えの部分多いので、ちょっちThe Witcher Wikiで勉強しないといけないかもしれないからなんですけど。 

« 画像で一言。 | トップページ | The Witcher 2 ようやくクリア。 (2) »

ゲーム」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: The Witcher 2 ようやくクリア。:

« 画像で一言。 | トップページ | The Witcher 2 ようやくクリア。 (2) »

Dragon Age 2 プレイスルー

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30