フォト
無料ブログはココログ

« 【DA2】枠物語の功罪? | トップページ | 【ME3】ME3にKinect Control ? »

2011年6月 2日 (木)

銭形平次もそうだったのか・・・。

 はい、記事数稼ぎです。

 先に、ディクスン・カーの小説に登場する探偵は、推理によって殺人犯を見事に解明するところまではやるが、その後で警察署長、その他有力者たちや、下手すると被害者の親族と一緒に集まって「逃そうか?」と議論する話がやたら多いと書きました。その議論の過程がある種感動的な作品もありますが、ネタバレになるのでどれか書けない。悔しい(笑)。

 産経新聞のコラムに、野村胡堂(「銭形平次」の著者)が「銭形平次は犯人をつかまえない。約半数は、知って見逃してしまうのだ」という引用があった。
 偶然にちょっと驚いた。セレンディピティ?

 もちろん岡引の平次は殺人犯だけを相手にしているわけではないんでしょう。残念ながら私が実際読んだ胡堂の小説の数はたかが知れているのです。

「捕物の名人と謳われるくせに、滅多に人を縛ったことのない御用聞の銭型の平次」

 産経新聞のコラムニストによれば、これは野村胡堂のインテンショナルなものであり、「平次は偽善と不義を罰する」ので「行為を罰して動機を罰しない」近代法の精神とは異なる。
 野村胡堂本人によれば、「こんな勝手な勧善懲悪はないはずである。(中略)私は銭形の平次に投銭を飛ばさせて、『法の無可有郷(ユートピア)』を作っているのである。そこでは善意の罪人は許される。こんな形式の法治国は、髷物の世界に打ち建てるより外には無い」

 コラムは明日以降まだ続くので、これだけで云々言ってはいけないんでしょうが。
 カーの話にあまりに似ていて驚きました。

 断っておくが、カーの探偵たち(公式な探偵である警察官を含む)も、「推理はしたから、あとはよろしく」と投げ出してるのではない。
 前にも書いたが「秩序」と「善」を切り分けて、さてどうすっぺと関係者一同と一緒に悩んでいる。裁判官でもないのに? まあ、これもヴィクトリア朝的(すでに時代は違うけど)、懐古主義的な「髷物」の世界でしょうね。

 次はもう、あまりに有名だからネタバレいいか。でもやっぱ若い人もいるから隠そう。

 あのアガサ・クリスティのミステリー。数学の方程式になぞらえて、推理の結果この殺人にはまず「簡単な解」がある、とエルキュール・ポアロが宣言するやつ。
 だがその直後で、陰鬱な顔になったポアロは「だが実はもうひとつの解がある。ずっと複雑怪奇な解が」(原文見つからないので私の勝手な解釈)とつぶやく。

 結果はご承知の方はご承知のとおり(なんか変な文章だな)。
 「簡単な解」が採用される。

 ファンタジー・ワールドの話ですからね。

 それと銭形平次の時代、大江戸八百八町の治安を司る「同心・与力」などの執行官の数が大都市なのに異常に少ない、という話を何かで読んだ。江戸幕府の組織の話だったか?

 もちろん特権階級の侍自体が暗黙の了解で「秩序の維持者」とみなされたこともあるのかもしれない。平次のような岡引(おかっぴき)、目明し(めあかし)、御用聞(ごようきき)、いわゆる私立探偵というか契約探偵(でも公的な給料はゼロなんだって)、もっと下世話に言えば情報提供者が多数いたから、というのもあるかもしれない。

 まあ、誘導はしません。
 岡引も、軽犯罪者がその懲罰である「追放」の代わりに「使役」されたとの説もあるそうで。「村八分」が懲罰として成り立つってところがね。

 そんな曖昧な法などあるか!と怒り出す人は「鬼平」こと「長谷川平蔵」などどうでしょう。あちらは正真正銘の「秩序にして善」、絵に描いたようなLawful Goodです。私にはちょっち窮屈なんだが、好きな日本人は多いねえ。

 あれ、DnDパラディン信奉者じゃないの? でも、あっちは神様から受託してっからね。

 

 

« 【DA2】枠物語の功罪? | トップページ | 【ME3】ME3にKinect Control ? »

ゲーム」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 銭形平次もそうだったのか・・・。:

« 【DA2】枠物語の功罪? | トップページ | 【ME3】ME3にKinect Control ? »

Dragon Age 2 プレイスルー

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30