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2011年6月26日 (日)

プロットホール、分岐問題とか。

 Laffyさんが、以前ふと疑問に思って書いた「フェンリスがいなくなってしまうのかどうか?」という、プロットホール(筋書き上の矛盾)に関するものを試してくれました。感謝感謝。

http://laffy.tea-nifty.com/mmo/2011/06/dragon-age-2alt.html

 それを含めて、さらにThe Witcher 2をプレイしていて、ストーリーについてちょっと考えたことがあったので、「続きを読む」の下に。

 

 

 The Witcher 2(TW2)をいい加減に一回終わらせようと頑張っているのですが。

 どう考えても、ストーリー関係、DA2とさして違いがあるとは呼べないくらいの一本道。
 厳密には「中州方式」とでもいうか、こんな感じ。

Cocolog_oekaki_2011_06_26_00_50_2
 途中で確かにふたつの排他的な筋道にわかれるようですが、背景となる物語自体は同じように進行する。
 ゲラルトがある時点で体制派につくか、反体制派につくかによって分岐して、途中のクエストは(二回プレイしない限り)一方のルートしか遊べない(みたい)。
 クライマックスは収束しそうだが、やはり多少はヴァリエーションが残るんでしょうね、きっと。
 CD Projektは、The Witcher 3を出す気満々らしいので、そこへつなげるという意図もあるんでしょう。

 以前に「主流のプロデューサー」の話で書いたように、これはプレイヤーが最低二回、別な筋道を遊ぶ前提にたたなければ、任意のプレイヤーが一方のルートを目にすることはなく、完全に無駄になる。
 TW2の場合、おそらくコンテンツの最低50%くらいは分岐してる感じなので、ストーリー部分で言えば150%の開発負荷ってことです(あくまでイメージ)。

 DA2でも、体制派につくか、反体制派につくかで大きく二つの筋道に分かれる感じなのは同じ。
 両方ともマップまで大きく変わることはないので、あくまでストーリー部分の開発負荷が増えている感じです。ただしTW2のほうが、途中完璧に分離する。DA2では大きく異なるのはクライマックスあたりだけでしょうし、そこも「完璧に分離」するわけじゃない。

 まるで怨念みたいに繰り返してますが、DA2の不評、TW2の好評の差は、必ずしも物語の出来不出来にあるのではないと思う。私が不評を買った理由として納得している点をあげれば、DA2サイドのリリース前の情報の出し方のまずさ、マップ使いまわしに代表される明らかな手抜き(きつい納期)、になる。

 不評を買った理由として私が個人的に納得していない点で言えば、戦術的楽しみが損なわれたと言われるフラッシーなコンバット、RPGオタクの嗜好を無視したといわれるコンパニオン装備の簡素化、クラフティングの簡素化、MEライクなダイアログ・ホイールというところか。

 もちろん、DA2が損をしているのは、カタルシスを呼びにくいストーリーを選んでしまったという点もあるでしょう。

**********

 Laffyさんが試してくれたフェンリスの話、ってのはよく「プロット・ホール」と呼ばれるものの一種で、設定が明らかに矛盾していたり、違っていたり、必然的に発生するべきイヴェントが発生しなかったり、あるいは単純に継続性が損なわれていたりすることも含むのでしょうかね。

 Wikipediaは決して鵜呑みにしてはいけませんが、plot holeの説明はそれなりにまとまってますね。

A plot hole, or plothole, is a gap or inconsistency in a storyline that goes against the flow of  logic established by the story's plot, or constitutes a blatant omission of relevant information regarding the plot. These include such things as unlikely behaviour or actions of characters, illogical or impossible events, events happening for no apparent reason, or statements/events that contradict earlier events in the storyline.

 ここで述べられている例は、こんなですかね。
・キャラクターの不自然な行動
・論理的に矛盾した、あるいは発生不可能な出来事
・なんら明確な理由も説明も示されず、物語の中ですでに提示された以前の出来事と矛盾する出来事。(訳:すなわち継続性の欠如)

 物語設定に関するものは、デザイン側、作者側にほぼ100%自由がある専権事項なわけだから、間違いを証明するのは結構難しい。「最初からそういうものだから」とうやむやにされて終わっちゃうとかね(笑)。

 DAでいえば例えば「クナリの侵攻を受けていない時代のセダス大陸に、クナリのブルードマザーからしか生まれないはずのオーガがいるのはプロット・ホール」だ、というもの。上の二番目の指摘にあたりますね。
 でも全ての手札を見せていないデザイン側が「そんなことないよ、辻褄はあってるよ。理由はまだ言えないけど」という反論をすれば話が終わってしまう。

 継続性の欠如は、ゲームに限らずさまざまな作品にも、デザイン側、作者側の勘違いでありがちですね。
 過去死んでしまったはずのキャラクターを出してしまうってのが最も鮮烈なケースかな。
 作者の勘違いはちょっと悲しいけど、一旦殺したのに諸事情のため「いや実は死んでなかった、影武者だった、双子だった」で誤魔化すケースもある。

 シャーロック・ホームズがそうですね。実は一度死んでます。断筆を前提に殺した主人公を、読者の要請で無理やり生きてることにした有名な例だ。

 「カムイ伝」も確かそうかな。事情をハッキリ覚えていないが、物語の中で殺してしまった主人公を、無理やり双子かなんかの設定で再登場させてますね。

 シャア少佐が番組の不人気の責任を取って本当は殺されるはずだったのは結構有名な話ですね。軍人で、かつ左遷で済んだからああやって復活してるわけですが。

 RPGゲームの場合は、DAのレリアナのように「あるプレイパターンのみで死んでしまう可能性がある」キャラってのがある。上述の漫画、小説、アニメのようなリニアな物語の中でなら、なんとでも辻褄を説明できるでしょうが、場合わけのあるRPGでいちいち説明するのも結構面倒で難しい。しれっとして開き直って継続性を無視するしかない場合もあるでしょうね。

 フェンリスの事例は、「キャラクターの不自然な行動」ってことでしょう。ヘイドリアナがカークウォール付近にいるのに対決しに行かないというのは、キャラクターの設定上明らかに不自然。

 実は、Originsではわりと上手にこういう問題を回避していた。

 例えば、コナーあるいはイゾルデを殺してしまう場合、アリスターが現場にいてもいなくても、主人公ウォーデンに猛烈に反発する。
 シェイルの場合もそうですね。虚空の鉄砧を主人公がどう取り扱ったかについて、現場にいなくても後で反応する。
 自分が経験したのはこのくらいですが、聖なる遺灰をどう取り扱ったかについては、現場にいないレリアナも(ウィンも?)反応するそうだ。

 ただし、これらもその出来事が発生してから二度とキャンプで当該キャラクターに一切話しかけない場合どうなったかうろ覚えなんですが。アリスターの場合はキャンプに戻ってしまえば強制的に会話になったような気もするが、プレイヤーにはキャンプに一切戻らない自由もあるわけか・・・。

 デネリム市街でタリーセンが登場すれば、ゼヴランがパーティーにいなくても現れますよね。もちろん、「デネリムの市街に全く近寄らない」という条件を満たせば発生しないんでしょうが、確かOriginsのプロット上、そうすることは無理じゃなかったかな。

 DA2フェンリルの場合も、そういう仕掛けがあるのかなと思ったのですが・・・。

 そう考えると、こうした事象の可能性を完全に消し去る労力は大変なものですね。
 ドラクエ・シリーズのどれかみたいに、「コンパニオンは戦闘に参加していなくても必ず全員同行していて同一の情報を有しているのだ」という設定でもしなければならない。

 こういうプロット・ホールを見つけてニヤニヤするのもオタクの特権ですけどねっ。

 最後に、これはプロット・ホールまで言わないでしょうが、DAにはメイジ関連で二つほど不満があります。

 まずDA2でローブ着て身長ほどもある杖持って歩いてるのに、メイジかどうかは「魔法を使わなければ第三者にはわからない」ってやつ。これがちょっと興ざめしてしまうのです。

 もうひとつは、ブラッド・マジック関係で、これはOriginsもDA2もそうだと思うのですが、主人公がブラッド・マジックを使っても確かコンパニオンは反応しないですよね?
 もちろんOriginsのほうには、ブラッド・マジックを教えて貰うため例のフェイドのディザイア・ディーモンと取引してしまうと最後に手痛いしっぺ返しが来る、って落ちはあるんですけど。

 目くじら立てるレベルの話ではないが、いまいちなんだよなあ。
 オタクってやあね。

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コメント

> まずDA2でローブ着て身長ほどもある杖持って歩いてるのに、メイジかどうかは
>「魔法を使わなければ第三者にはわからない」ってやつ。これがちょっと興ざめしてしまうのです。

もう心の底から深く同意します(笑)
しかもウィルモッド相手にカレンと一緒に戦闘さえしてますからね。
ただの避難民だと自分が/妹がテンプラーに捕まる
→金と地位を手に入れて身を守ろう
→ディープ・ロードで一攫千金を狙うぞ
というのがAct1の行動原理のはずなのに、最初から騎士隊長にばらしてどうすんの、と。些細な点ですが、詰めの甘さを感じるところです。

 ゲームだって創作なんだから、それいっちゃったらおしまいよ、というのもありますけどね・・・。

 それをいったら、そもそも馬にも乗らないくせにファンタジーの冒険者が酒場でもずっとフルプレ着てるってのはどうかってのもあるなあ。

 なんだっけなあ、ださい邦題は覚えている「ロックユー!」とかいう映画、"A Knight's Tale"か。あのヒース・レジャー主演の映画で、ジョルト競技に参加する主人公はフルプレ着るのも脱ぐのも一苦労だった。従者が何人かいないと着ることすらできないんですよね。

 フルプレは乗馬して戦うことが前提のため非常につくりが凝っているそうなので、テンプラーやシティ・ガードのアーマーはそれほど面倒なつくりではないでしょうけど。でも、いかにも暑そうなカークウォールとかで四六時中着ますかね? 現代の警官のボディアーマーだって辛そうだよ?

 そんなこといったらせいぜい皮のアーマーが関の山になっちゃうか。それともみんな剣豪みたいに着流しになっちゃう(笑)。

 ま、ゲームだからねえ。まさか戦争ゲームの戦車小隊は戦車数台だけで構成されてるなんて思ってる人はいない・・・やっぱいるか?
 あれって、実際にはトラック数十台が随伴してるんですよ。燃料、弾薬、修理、その他もろもろ。

 捨象されてるんだとわかっているならいいんですけどね。


 

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