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2011年5月30日 (月)

国民性、について書くはずだったんだが。

 ヴィデオ・ゲームの話だと思われてここにこられて、急流で馬を乗り換えるのかどうかの生臭い話とか、事件は現場で起きているが現場は特攻隊だとか、そんなの読まされて申し訳ないというのは感じております。話題はできるだけゲームに引っ掛けるというここの掟もなんだか最近あんまり守ってないし。 

 でも、ものには時機というものもあるので、キーボードの上を指がなぞるに任せて書いてしまう。ゲームには引っかけるがヴィデオ・ゲームにはあんまし引っかからない。
 しかも思考の垂れ流しだから長い。

 よって、ヴィデオ・ゲームの何かを期待されている向きは、ここらへんで退場されるとよろしい。読者よ、警告はなされた!

 昔から「国民性」という話には人一倍興味津々であった。なぜかはわからないが、やっぱ映画とか小説(といっても物心ついてからはほとんどジャンル小説ですが)の影響かもしれない。

 エラリー・クイーンというアメリカの有名なミステリー作家に「ローマ帽子の謎」からはじまる「国名シリーズ」ってのがあった。だが、中身はほとんど表題の国の話題と直接関係なかったりするので、比較文化論的ミステリーでは全然ない。「ローマ帽子」はブロードウェイのローマ劇場を舞台にしたミステリーだし、「フランス白粉」はニューヨーク五番街の(確かフランス人資本の)架空の百貨店を舞台にしたミステリーだった。

 このシリーズがミステリー(というより、「謎解きもの」、英語で言う「パズラー」)としてどうかという評価はお好きな方に任せますが、有名な「読者への挑戦状」というものを導入したので有名である。
 「ここまで読まれた読者の目の前には、全てのネタが提示されたことになる。これでわからないとどうかしてるよ?」という、作者(クイーンは従兄弟ふたりの共作)から読者への挑発である。
 まあ、名探偵コナンでも金田一少年でもなんでもいいけど、「パズラー」の醍醐味ですよね。「あれ、君たちこんな自明なことなんでわかんないの?」と名探偵がうそぶくところがいいから読んでる・観ているわけだし。

 このつながりで妙に覚えている話が、あのホラーの大御所スティーヴン・キングがこどもの頃、自分の母親がミステリーを読みながら、「途中でこっそり後ろのほうを読んでいる!」事実を目撃した話だ。それ以来(もちろん人一倍家族愛の強いキングなので、その一点だけだが)母親のことが少し嫌いになったというお話。
 いいじゃん、あんたみたいな大作家生んでくれたんだから!と思うけど(笑)、ようするに肉親の知的怠慢を目の当たりにして子供心にグッタリしたということだ。

 ちなみに、上で冗談めかして書いた「読者よ、警告はなされた!」(The Reader Is Warned.)は、これも著名なパズラー作家であるジョン・ディクスン・カーがおそらくクイーンに触発されて用いた。彼(は名義は沢山あるけど一人で書いている)には同名のミステリー小説もある。この邦題は「読者よ欺かるるなかれ」だが、名訳だそうだ。
 クイーンのほうの、「目的関数を解くための連立制約条件式はすべて提示しましたよね」という数学者のような「アカデミック」めかした宣言と違って、カーの場合は胡散臭い酒場のテーブル・マジシャンのように「いやいや、僕は君たちをひっかけるため書いているんだから気をつけなさいよ!」という下世話さがあって大好きだ。

 「ONE P**CE」より「銀魂」のほうが好きなのと一緒で、私は下世話なほうが好きだからもある。出てくる恋人たちがみなヴィクトリア朝的開けっぴろげで微笑ましい恋愛関係なので心地よいのもある。(ちなみにクイーンの名探偵、エラリー・クイーンにはステディがいる)
 シャーロック・ホームズや金田一さん(じいさんのほう)が「そんなこともわからんの?」と周りをバカにすることはない。だがカーの名探偵メルヴェル卿などは、周りをそうやって平気で軽蔑する(笑)。決め台詞は「そんなことは、わしゃ、ずーっと前からわかっとったんじゃよっ!」だ。

 もちろん、カーをバカにするのも簡単だ。「だってお前の謎解きは最後まで隠し玉出さないだろ? クイーンみたいにきれいに解けないんだよ!」という批判も多い。クイーンが「フェアプレイ」を目指していたのと対照的に「だまし討ち」がモットーでもある。たしかに「うーん」と思っちゃうトリックも多い。だが、決まると神がかり的に素敵なトリックがいくつかあるのも事実だ。

 ホームズだってワトソンを皮肉るときあるじゃないかって? あのね、ワトソンって医者ですよ。しかも軍医だ。当時のインテリ・エリートだよ? そんなワトソン君でもわからないのに、という仕掛けですよね。その裏返しは、ワトソン君くらいの知性がないとホームズのすごさが伝えられない、というのもあるかも。(ワトソン君は作者コナン・ドイル本人のアバター説がある)

 「赤毛連盟」が一番好きなところは、トリックが面白いというところではない。事件が起きる前に未然に防いでしまうところでもない。すべてを見抜いたホームズが、「ワトソン君、君がアフガニスタンから持って帰ってきた軍用拳銃を現場に持って来てくれないか?」とお願いするところだ。大英帝国がアフガニスタンで何をしたか、そこまで面倒見切れないので知りたければWikiってください。

 そのくだりだ。もう著作権もとっくにきれてるはずだからネットのどこにでもある。

“A considerable crime is in contemplation. I have every reason to believe that we shall be in time to stop it. But today being Saturday rather complicates matters. I shall want your help tonight.”
“At what time?”
“Ten will be early enough.”
“I shall be at Baker Street at ten.”
“Very well. And, I say, Doctor, there may be some little danger, so kindly put your army revolver in your pocket.” He waved his hand, turned on his heel, and disappeared in an instant among the crowd.

 最後メチャクチャ格好いいんですけどっ!

 要点は、犯人ってのは要するに大悪党なんだってところだ。ここが凡百のパズラーと違うところだ。「君が犯人だ!」で「恐れ入りました」にはならない。むしろ切羽詰れば犯人はメチャクチャやるんだね。金田一さん(しつこいが、じいさんのほう)のほうだと「君が犯人だ!」で、だいたい犯人は自殺しちゃいますけどね。とても日本的だ。 

 脱線先からさらに脱線している。
 ゴルフはキライだが、喩えるならラフに打ち込んで、リカヴァーしようとしたらまた樹に当たってさらに奥にいっちゃったって感じ?

 いや、OBにはなってないよ 「ファー!」とかいうな!。

 あー、なんだかわかんなくなったけど次回に続く。

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