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2011年2月17日 (木)

【DA2】LI(Love Interests) (2)

 ふたつめ。「続きを読む」の下です。

 

 長いw。スレッガーさん、長いよっ!(意味不明)

**********

アンダース

 ここの光は気味が悪い。黄色すぎる。目にきつい。そしてすべて上から来る。いっとき、なぜこんな嫌な感じがするのかわからなかった。太陽・・・・、いつもあそこにあったよな? 僕は何を覚えているのだろう・・・?

 ある言葉が心に蘇った。フェイド。僕はメイジだ。僕の記憶にあるあの場所で僕は長く過ごした。霧の土地、夢の土地。そう、僕は正しい。あそこの光は違っている。地中から、壁から、一つきりの光源からではなく、いたるところから発せられる。だが、あそこでは僕は旅人に過ぎなかった。なぜ今になって突然、故郷のように感じられるのだろう?

 他に思い出せないことは何だ?

 坐りなおすと、光はより明るく、暗く、より安定した。頭痛が戻り、考える間もなく僕はマナを吐き出し追い払う。魔法が効きはじめると苦痛は去り、気分は鎮まり、心地よくなった。僕は考えるようにつとめた。なにか簡単なことからはじめよう。名前だ。僕の名前は何だ?

 僕はアンダース。
 我はジャスティス。

 思い出すのは、こんなに辛くはなかったはずだ。

 突然それは戻ってきた。ジャスティスの声、僕の声、彼が一度憑依していた朽ち果てた肉体の顔を通じて話す声だ。「時が来た。汝が我に知らしめたものこそ、今だ我が直面せざるほど重い不義。我の助力を得る勇気はあるか?」

 彼の申し出のことは覚えていた。

 定めある命の世界に留まるため、彼には宿主となる肉体が、やがて朽ち果てる屍ではなく、命ある肉体が必要であった。それを提供する見返りに、彼はその持てる全てを、その存在全てを差し出すと言った。手を取り合えば、僕たちはセダスを、恐怖ではなく正義が統治する場所に造り直すことができると。

 サークルもなく、テンプラーもいない世界。全てのメイジがその恵まれた才能について学びながら、夜には自分の家に帰れる世界。子供を隠したり、隣人の恐怖を避けるため子供を喪う必要のない世界。魔法がメイカーの与えたもうた才能であり、今そうみなされているような忌まわしい呪いには扱われない世界。

 そんな世界はほとんど想像し難い。僕の人生を形作ったのはサークルであり、テンプラーだ。やつらが家に来たとき、僕はまだ12歳にもなっていなかった。やつらが僕の両手にかませた鎖を見て母はむせび泣いていたが、父はほっとして僕がいなくなることを喜んだ。父は納屋の火事の一件以来ずっと恐れていた。僕ができることを恐れていただけではなく、僕自身を、僕の魔法が、父が思い描く自分自身のささやかな罪に対するメイカーからの究極の罰であることを恐れていた。

 決して屈しないことは自分でずっとわかっていた。彼らが望むとおりのものを差し出すつもりはなかった。従順、服従、罪の意識。だがジャスティスと出会う前、僕は孤独だった。自分自身の脱出にしか思いが至らなかった。どこに隠れようか? やつらが見つけるまでどれだけ時間があるか?

 今や、その考えにすら強い嫌悪の念を抱く。どうして他の多くの者たちが生きる人生を僕は生きられないのだ? どうしてサークル・オヴ・メイジャイが存続しなければならないのだ? 今までずっとそうであったから? アンドラステの教えを読んだ者たちが、メイジが囚人であると曲解したから? どうして革命は起きなかったのか?

「気がついたようだな」 声、徐々に近づいてくる。僕の知っている誰か。グレイ・ウォーデンの誰か。

「メイカーの名にかけて、一体こいつに何が起きたんだ?」 二人目の声。僕の知らない声。

「単にいかれたんだろう。目がいってしまってる・・・・。肌がバッカリ割れてまるで内部で炎が燃えているみたいだった。それからずっとうわごとを言い続けてる・・・。なにやら不義がどうとか、革命がどうとか。狂犬みたいに殴り殺さなきゃならんと思ったとたん、崩れ落ちてこのざまだ」

「くそメイジ」

 苦労して立ち上がり、眼を開き、ハーロックの汚物の山みたいな気分じゃなく、一人の人としてやつらに立ち向かおうとした。今やつらのことが見える。ロウラン。そうだ、そうに決まってる。グレイ・ウォーデンがテンプラーの鼻先から僕を救い出し、リクルートしてくれた寛大さへの代償を今支払うことになるのか。チャントリーがダークスポーンに破壊される前、テンプラーの一員だった彼は自らウォーデンに参加する使命を帯びたのだと語っていた。誰も交換条件だなどとは言っていなかったが、テンプラーが抗議をやめたとき、ロウランはウォーデンに参加し、その後全ての任務を僕と共にこなしてきた。テンプラーが彼を見張り役として送り込んできたのは明らかだ。

 そして僕に憑依したものがなんであっても、ジャスティスとの取引を行わせたその存在はどこかでこの様子を眺めているのだろうか?

 彼が現れたのを見守りつつ、今の言葉の選択を後悔した。それは僕の中にある何かが揺らいでいるせいであり、またジャスティスにとって、まだ覚醒した精神が宿っている肉体に憑依することはずっと難しいのかどうか疑問に思ったからでもある。だがそれは不毛な質問だった。なぜなら僕の精神は今や彼のものであり、彼のそれは僕のものであり、もはや僕はそもそも問いを発しているのかどうかすら定かには思えなくなっているからだ。

 今や僕の前に立ったロウランの鎧の胸の白いグリフィン、グレイ・ウォーデンの紋章が、視界の中でボンヤリしており、彼の仲間の鎧には炎を伴う鋼鉄のグレイ・ソード、すなわちテンプラーの紋章が見えた。ロウランが僕を裏切ったことはもはや日を見るより明らかであった。

「アボミネーションを見逃してはならないことは、ウォーデンも認めた」 自惚れて満足げに震わせた鼻声でやつは言った。僕はもうそれ以上聞きたくなかった。やつはテンプラーを僕に、僕たちに差し向けたが、これこそ僕たちが待っていたものだったのだ。

 自分がいつ変貌したのか覚えていないが、やつらの瞳に映った恐怖と、やつらの絶叫だけは覚えている。僕の両腕が激しくつかみかかると、シルヴァライトの鎧は砕けるどころか、融けた金属のシャワーとなって爆発した。融けた剣はテンプラーの胸に流れ落ちたが、さらに僕がぶちまけた炎の波は、やつの顔から肉を焼き尽くし、高熱のためくすぶり続ける骨のみが残った。木々も燃えている・・・。テントも、僕たちの周りのもの全てが燃えている。

 ロウランはまだ立っていて、僕はやつが飲んだレリウムの匂いを感じた。そのおかげでやつは爆発から免れたのだ。だがやつは恐れていた。手にした盾が小刻みに震え、逃亡する誘惑からギリギリで踏みとどまっているのがわかると、突然こんな考えが僕の中に生まれた。「一体、僕は何になったんだ?」 なぜならやつは、ブルード・マザーであろうがアボミネーションであろうがそれらの化け物と対峙するときでも一切恐れを抱くことのない男だったはずだからだ。

 そしてやつの剣が僕の胸に打ち付けられた。その剣がただの鋼鉄製であり、すでに定命の存在ではなくなった僕になんら危害を加えられないことはわかっていたので、させるままにした。やつの剣がその柄まで深く僕の肉に突き刺さりながら、それが何の手ごたえもないことを知ったとき、やつは諦めた。やつは振りかえると一目散に走り出した。その後ろから僕は、魔法の力ではなく、いかなる存在になったかどうかわからないが僕自身は、やつの首から上を引きちぎった。やつの返り血の飛沫は僕の開けたままの口の中にも飛び込み、まるで蜂蜜入りのワインのように美味に感じられ、僕の全身を温めてくれた。

 やつは、僕を嫌っていたやつは死んだ。僕を恐れていたやつは死んだ。僕を狩り立てていたやつは死んだ。

 やつらは皆死ぬ。僕たちの自由の前に立ちはだかるテンプラー一人残らず、ホーリー・シスター一人残らず苦悶とともに死に、そしてやつらの死は僕らの糧になる。僕たちは正義を果たす。僕たちは復讐を果たす。

 そして突然、僕はたったひとりで、燃え上がる森の中に立っていて、その足元にはテンプラーとウォーデンたちの屍が転がっていることに気がつく。あまりに数多くの屍、彼らが最初からそこにいたことすら覚えていない。彼らを殺したことすら覚えていないが、その証左は周りの至るところにあった。これは何度も経験してきたいつもの戦場の跡ではなく、引きちぎられた四肢と、八つ裂きにされ喰い散らかされた肉が転がる血まみれの屠殺場だ。

 これは正義ではない。これはかつての友、今や僕自身となったスピリットの仕業ではない。彼は何者になってしまったのだ? 僕は何者になってしまったのだ? ここから立ち去らなければ。もはや僕にはグレイ・ウォーデンの仲間のところに居場所はない。 

 だが、一体どこに居場所があるというのだ?

**********

 クーンツ、マキャモンあたりの惨劇ホラーのノリでしょうか。昔は結構読んだけど、最近はご無沙汰なんで、訳ものりが悪いね。

 DAのバックグラウンドありきの物語で、省略、比喩で効果を狙う感じの長文なんで訳は結構きっつい。かなり手ごわい原文ですので、もし間違いあったら指摘してください。
 もうちょっと時間をかけて直すつもり。

 途中で「僕」と「僕たち」が入れ子になるのは、アンダースの自我と、アンダース+ジャスティスによって造り出された別の自我との揺らぎって意味なんでしょうか。まじめに訳したつもりですが、訳文からはなかなか伝わらないね・・・。
 
 この豹変振りは、正直かなり不意をつかれた感じです。もはやアンダースは、ブラッド・メイジの最悪レベルと変わらない、それ以上に恐ろしい存在になってしまったということなのか。

 

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