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2011年1月20日 (木)

Japan's Decline (3)

 今回でこの記事最後です。

 前回スクエニのFFについて触れていましたが、なんとタイミングのいいことに、「XIII-2」と「零式」が発表になったようです。
 XIII-2については、ライトニングちゃんの物語があれで終わりとかありえないと思っていたので正直うれしい。あのコンバットシステムはそのまま持ち込むのか・・・。んまあ、しょうがない。できれば自動戦闘か戦闘スキップモード希望。

 Agito改め零式については、丁度今訳しているIGN記事でいうようにPSP版力はいってるなあ、と感じてしまいました。そのほかは「読み方まさかゼロシキじゃないですよね? レイシキですよね?」というくらいかな。英語ではタイプ・ゼロだろうけど。
 なーんか、最後は「FF神風」でも出すつもりか、と思っちゃいますよね、このネーミング。(これの正しい読み方はシンプウ。英語ではカミカゼが主流かな) 

 またミリタリーのわけわからないネタはじまるのか、とか身構えなくてよろし。ただ今の体調そんなに元気ではない。あの手のネタは極度に体力を消耗する。

 どれがあたるかわからんから全部やっちゃえ、がスクエニ流でしょうか。

 前回でプレイテスティング(マーケティング手法としてのプレマーケティングですね)を日本企業は使いたがらないという話がありました。
 実は日本は名だたる(エコ的には悪名高いかなw)「下手な鉄砲も数撃ちゃあたる」マーケティングの王者。
 清涼飲料水、アルコール飲料、カップ食品、その他色々考えてみてください。年間どれだけの数の新商品が上市されているか。
 そして欧米、とりわけUSの清涼飲料水などと比べてみて下さい。
 多分今でも100対1くらいの比率じゃないかな。

 日本企業は比較的限定的なドメスティック市場をいいことに、新製品を「とりあえず出しちゃう」んです。日本の場合大手会社をクビになったら取り返しはつかないんだけど(9割がた本当です)、大手会社の中で失敗しても、上に書いたようなものの失敗は失敗にははいらない(これも9割がただけ本当)。US企業じゃブランドこけたらブランドマネージャーはじめ皆こける(会社によったらVP、副社長くらいまでこけるか)。皆、失敗は人のせいにして次の会社に収まる(のも難しいらしい、昨今は)。

 ひとつにはプレマーケティングの費用が惜しい(すげえ金かかります)。あと、USでも意外とうまくいったって話聴かないよね?というノーム、了解のようなものがあるのかな。それと、もうすでに先行っちゃってるところもある。なにクロとか、そういうところ。でもなにクロもやたらと新規事業で失敗を繰り返してるのもご承知のとおり。基本はまず撃っちゃうんです。

 このドメスティックな方法が国際マーケティングで通用するはずがないんだ。ここで工夫が必要になってくるって話ですね。上述の製品で国際的にもバカ勝ち・・・ってのはあまり聞きませんね。一説には高級ウィスキーくらいだとか(逆に日本国内がまだだめだ)。
 ほっとけば売れていた和製ヴィデオゲームもそういう時期に差し掛かってる。
 ぶっちゃけ日本人用コスメティックをガイジンに売りつけるようなもんだ。同じものじゃもうだめじゃない?
 コスメティックをアナロジーとして使っていいのかどうなのか。この記事の本題ですね。

**********

 潤沢な人材

 これだけの問題があり、ウォーゲームやFPSが決して主流とならない市場の国であっても、カルチャーショックを与えることのできるエンターテイメント製品を生み出せる人材は多い。Quantum Theoryの不出来がどうであれ、Resident Evil 4の記憶が消え去ることはない。前世代のアクションゲームの王であり、今でもTPSのベストゲームのひとつだ。カプコンが世界市場に露骨に媚びはじめる前から世界中で評判を博していた(媚を売った後のRE5の評判がイマイチなのは皮肉だ)。

 (欧米のスタジオが日本市場を理解していないのと同様に、)日本のスタジオが理解していない欧米市場に直接製品を投入するのが最大の問題かもしれない。アイデンティティが喪われるくらいまでさまざまな妥協を強いられたあげく、二つの目標で引き裂かれ、薄められた影のような存在になってしまう。

 Quantum Theory が唯一の失敗ではないが最近では最も明白だった。Lost Planet 2のように完成度の高いゲームだって自分を見失っていた。だがこの内的葛藤を最もよく示すのは2010年の優秀作のひとつ、Vanquishであろう。

 Vanquishの初期トレイラーは、ヴィジュアル的にはショウジ・カワモリ(マクロス・プラス)のメカアニメにインスパイアされていた。Platinumのコメントも、超強大なボスメカに対峙する人間の兵士たちの物語であると言っていた。物語は、ローグ・シンガーAIが地球の防衛システムをハッキングし、髪の毛のとんがった短気なヒーローが無数のミサイルを回避しながら人類の最後の望みを担うというものでもよかったはずだ。
 だが実際には、無数のロボットやアホみたいに強力なウーバースーツが登場するにもかかわらず、敵はロシアで主人公は胸毛のほうが頭髪より多い肉体派。ボタンひとつでタバコも吸うこともできる。この天晴れなくらいの日本的風味によって、主人公の野性味と男性臭さを表現するつもりだろう。

 この配合の結果は風変わりなものだ。超力学的でまごうことなき日本のアクション・ゲームだが、マッチョな主人公と適当なストーリーはアメリカ人に媚び過ぎていると看做されかねないものだったため、そうでなければ獲得できただろうほどの商業上の成功を上げることはできなかった。悲しいが驚くべきことでもない。Vanquishは優れたゲームだが、どこに向かって売ろうとしてるかの確信もなさそうだった。一方、姉妹作のBayonettaは日本国内でそれなりに受けるほど日本的な中身であった。

 イナバの銃偏重なゲームプレイに対する見方は面白い。日本と多くの欧米のゲーマー趣向の違いを、「Vanquishを日本だけで売るつもりなら、最初からシューター中心のゲームにはしなかったかもしれない」という形で表現している。
 このコメントには含蓄が多い。ひとつには文化的な違いによる嗜好の違いがある。とはいえ、それならばセガが最近発表した新作Binary Domainはどこら辺をターゲットにしているのかぜひ聴いてみたいものだ。

(画像のキャプション)
”Binary Domainは、うまく行ったらそこらの埃まみれの近未来シューター全部と一線を画し、さらにはそれらのパロディにさえなるような、小じゃれたひねりを加えようとしてる”
(訳: ここは「なぜこれをやる?」と私も聴いてみたい)

 次のイナバの発言などは、欧米テイストに合致した日本産のゲームがどんどん減っているのはなぜかという問いに染み入るような答えだ。「何人かの個人開発者が何を言っているかに係わらず、日本の開発者の大半は西洋ゲーマーになんの関心もない。そうしたゲーマーに対してゲームを売ったこともない。危機的な状況だと思う」 その危機については、たぶんPlatinumのメンバーもまだ学んでいるところだ。「海外のユーザーに、Vanquishについて学んでもらう、あるいは製品を理解してもらう機会も不足していたのかもしれない」

 理解することとは、より問題が明白になるだけのこと、だともいえる。ライフスタイルやフォーマット(形式上)の好みの相違が、有象無象・不眠不休のネットの泥濘とあいまって大洋の各岸(訳:豪州もはいってるから対岸ではないのでややこしい)で嗜好の混乱を生み出す。
 日本の有名な長い残業時間によって彼らは鍛えられ、我々西洋人にはくだらない繰り返しとしか思えないものでも我慢できるようになるのかもしれない。
 同じように我々のHaloの大騒ぎは、日本人大衆の大部分には困惑する対象でしかないのであろう。

(訳: 残業長い人たちはあんまりゲームしない、というかそもそもゲームする時間ないし。会社に残ってアドホック通信やってるだけかもしらんしw。ゲーマーの性別、年齢層も年齢構成も職業などの属性も国によって大きく違うんだよね。
 くだらない繰り返しとはモンハンのことを指すのか。個人的にはあれに我慢できる日本人は十分辛抱強いと思う。私は無理だw。
 ここではVanquishだけが褒められている。んー、まだこの時点で「欧米なんぼのもんじゃい!」と言ってるのはカブキものだと思う。だいたい日本人てそういうカブキもんが出ないとなんもしないじゃん? そう言う意味では一歩踏み出してますね。そして竜馬みたいに死ぬんですよね。時代の先駆けですから。
 ぜひ期待したい。ただしシューターは買わん)

 虹の色は全部でいくつ?

 審美眼的な意味で、ゲームの提示方法はここ数年で根本的な変化を遂げた。Uncharted2を嚆矢として、画面からカラフルさがなくなり、地味な茶色の世界に置き換わった。
 
 茶色と灰色が支配する画像が主流となったことはAAAタイトルから日本製が減っていることと同根なのかもしれない。現実的な世界の再現には違いないが、西洋の開発者たちのより保守的なデザイン志向の顕れでもあるのか。Mirror's Edge、Team Fortress 2、de Blob、Brutal Legend、Enslavedなど(及びリスクをいとわない独立系ゲームのいくつか)は色彩とユニークな審美観にあふれた世界が作られているが、前世代で過激なまでに活力にあふれたデザインを駆使していたのは日本製だった(Jet Set Radio、Okami、Ico、Katamari Damacy、Rez、Killer 7)。ミリタリーものであるはずのMGSも限られた色彩で西洋の類似の作品よりずっと温かみのある不思議な経験をもたらしてくれた。

 ヴィジュアル・デザインなど無意味とみなす向きもあるだろうが、現在主流の「グレイ・シューター」の世界ではカラフルさは好まれない。だが、日本が国内に閉じこもってしまった場合、Jet Set Radio、Katamari、そして新作Child of Edenなどの作品が存在しうるのだろうか。不器用ではあっても西洋のゲーマーを驚かそうとするだろうか。このようなユニークな作品が世界のほかの場所で生まれるだろうか? Child of EdenをUbisoftがどのくらいうまく展開するか、特に注目される。

 残念ながら、どうすれば良いのかなど解決策を示せるはずもない。日本発の高品質なHDコンソール作品をユーザーが支援するしかない。良し悪しを峻別する以前の問題として、高予算作品自体は少ない。だが、間違いなく存在する高品質作品を見極め、正しい道を選んでいる日本の開発者にはきちんとした評価を与えるのは有意義なことだろう。

(訳: ああ、なにか目新しい答えでも書いてあるのかと期待して読んできましたがやっぱダメだなあ。結局、西洋の主流にしたがって「正しく」やってる日本人を救え、という話になってるんじゃないか。「正しく」が、HDコンソール機限定だもの。
 さすがに「グレイ・シューター」(画面茶色と灰色だけのFPS/TPSを揶揄する意味)をやれとは言ってない。

 ここの表題は"All the Colours of the 'bow? "で、「虹の色には何がある?」とかそういう意味。実は虹が七色なのは日本くらいというのは有名な話(あと七色を主張したのはニュートンだそうだ)。これは元は五色だったのを「七」が縁起がいいので無理にあわせたくさいね。ぐんじょういろは苦しいもんねw。世界中色数はまちまちで主流は六色だったり五色、三色だったりする。
 美意識、審美眼ほど環境に左右されやすいものはない。個人的には西洋人の目と日本人の目に映っている色は実は違うんではないかと疑っている。確かめようもないが。

 Child of Edenは必ず話題になるし、今なら先行者利得はありそうですし、日本人作家だからラリって作ったと疑われることもないだろうし、さっさと出しちゃえばいいのにね!と思うんですが・・・。
 かつて活花と茶道と庭園だけが日本と勘違いしてる変なガイジンがたくさんいたが、そういうの思い出しちゃうけどねw。

 グレイシューターが蔓延してるというのは、これは西洋のゲーマー、しかもシューターに飛びついている層が実は「カジュアル」で、しかもおっさん。上は40歳台くらいまで含む非コアゲーマーだからでしょう。マルチでガンガン戦ったりあまりしないし、ソロキャンペーンだって最後までクリアしたかどうかわかったもんじゃない。じゃないんだが、画像で買っちゃうんだな。
 ケーブルTVなどでよくある(例えばスナイパーの)ドキュメンタリーの世界にちびりそうになって、自分もやりてーー、という単純な動機が支えてると思う。そんなところでしょ?
 ただおっさんはとにかく数多いから、ゲーム世界でも「グレイ・シューター」がすごい主流になっちゃったわけっすね。
 銀魂でも言ってたけど「おっさんになってからのほうが人生長いんだよ!」 ざまみろw。

(追加:そしてあっちのおっさんはJRPGライクなアニメが嫌いだ。んー、つうか「キライ」といわないと男として相手にされない社会だ。タブー多いからねえ)

********** 

 さて終わりました。オーストラリア人が何を言う!というのは簡単ですが、実はアメリカ人よりは引いた目で見てくれている気がする。
 日米ともとかく、PS3、X360とナショナルフラッグを背負ってるから感情的になる人も多い。ポーター流競争優位をずっと言い立てる人とかもいるだろう。
 この話題はそんなレベルの話じゃない。文化人類学とか比較文化論の世界なんだと思います。

 筆者が(最後言おうとしてるんだけど)舌足らずでちゃんと言えていないことは「遺伝子プールにユニークなもの入ってこないとお前ら滅ぶぞ」ということだ。西洋式に対して和式という超絶に差異のある遺伝子が持ち込まれてハイブリッドになれば、また面白い話になるんだ。
 そして人からパクるオンリーじゃない、少なくともクリエイティヴな異文化って、ゲーム世界であとどこにあんの? 少ないよ?
 逆も同じで、PSPでJRPGばかり作ってれば、そりゃあガラパゴス街道まっしぐら。滅びは確定、命数は数えられたとなるわけです。

 たかがヴィデオゲーム、地上から消えても余り困らないとはいえ、もう少し遊ばせろという気がする。

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